今回は会社で使用している業務用金庫の解錠です。
番号変更中に起きたトラブルで開かなくなってしまったというご依頼です。
そんなことあるの!?
って感じるかもしれませんがあるんです!
しかも頻繁に!
なぜ起こるか説明しておきましょう。
専門的なお話になりますが比較的大きくて業務で使用する金庫は100万変換ダイヤルという種類のダイヤルがついています。
このダイヤルは番号を任意で変更することができます。
企業で金庫を管理している責任者が変わった場合や退職者がでた場合など番号を変更する必要があれば一般の方でも変更が可能です。
定期的に変更を義務付けているところもあると思います。
その番号変更の際に起こり得るトラブルなのです。
なぜ起こるのか?
説明しましょう。
防盗金庫や防犯性の高い金庫は不正解錠を行うためにダイヤルを壊したり外したりするとリロッキングシステムという機能が働きます。
この機能が不正解錠を試みる窃盗犯から中身を守る最後の砦となるのです。
しかしこの機能は不正解錠でダイヤルが外されたのか番号を変更するためにダイヤルを外したのかの判断はつきません。
勘の鋭い方は気付かれたでしょう。
そうです。番号変更中のリロッキングシステムが作動しているときに金庫の扉を閉めてしまうと開かなくなります。
正しく取り付けが行われなかった場合にも起こり得るトラブルです。
今回は番号を変更しようとダイヤルの裏の蓋を外している時に勢いで扉が閉まってしまって開かなくなった様です。

解説はこのぐらいで実際解錠してみましょう。
このシステムが作動してしまうと「どんな鍵でも開ける鍵職人」の私でも無傷では解錠できません。

しかし必要最低限の破壊で解錠を行い無事に解錠できました。

この後、ダイヤルを交換して元通り使用できるようにさせて頂きました。

ご依頼者の方にも非常に喜んで頂きました!
次回からのダイヤル番号変更時は扉が閉まらないように閂(かんぬき)を出しておいて作業をおこなっていただくようにレクチャーして完了しました!

トラブルはないに越したことはありませんが起きてしまった場合はまたご依頼下さい。
有難う御座いました!